3Dプリンター住宅なら1000万円以内も夢ではない

3Dプリンター住宅なら1000万円以内も夢ではない

近年、住宅建築に革命をもたらす革新的な技術が注目を集めています。

その1つが、3Dプリンターを用いて住宅を建設する手法です。

兵庫県にあるセレンディクス社が提供する3Dプリンター住宅は、コスト効率が非常に高く、1000万円以内で家を建てることが実現可能です。

3Dプリンター住宅の魅力

3Dプリンター住宅の最大の魅力は、低コストでの建築が可能であることです。

一般的な木造住宅や鉄骨造などと比較して、3Dプリンター住宅は建築にかかるコストを大幅に削減できます。

セレンディクス社の住宅では、50平米の住宅を550万円、最終的には100平米の住宅を330万円で提供することを目標としているようです。

基礎工事や内装工事、電気工事は別途必要となりますが、それでも総額1000万円以内での建設が可能となるでしょう。

能登半島地震で家を失った方が住宅会社に相談に行くと3000万円から5000万円の住宅を紹介されるそうです。

家や財産を失った方の多くが断念せざるを得ない価格と言えるでしょう。

ところで建築基準法はクリアするの?と疑問がわきますが、セレンディクス社の3Dプリンター住宅は、大林組が開発したスリムクリート(金属繊維をコンクリに練りこんだもの)を利用することで建築基準法をクリアしているようです。

なので安いと言っても非常に堅牢な住宅に住むことができます。鉄筋コンクリの平屋ならば地震や台風、暴風に大変強い住宅になります。

3Dプリンター住宅のメリット

3Dプリンター住宅には、コスト削減だけでなく、建築期間の短縮や環境への配慮など多くのメリットがあります。

従来の建築方法に比べて迅速に建物を完成させることができるため、急な住宅ニーズにも迅速に対応できます。

また、建設現場での廃棄物や騒音を大幅に削減することができるため、環境にも配慮した建築手法として注目を集めているのです。

日本のインフラはガタガタです。耐震基準を満たしていない古い住宅に我慢して住んでいる方も多くいるのです。

3Dプリンター住宅の将来性

今後、3Dプリンターを活用した住宅建築はさらに拡大していくと予想されています。

技術の進化により建築単価がさらに下がったり、設計の自由度が高まることで個性的な住宅が増えるかもしれません。

さらに、地震などの災害時にも頑丈な構造を有するため、安心して生活できる住宅として期待されています。

3Dプリンター住宅のポテンシャル

3Dプリンター住宅は、今後日本全国で普及していく可能性があります。

特に、都心部から離れた田舎などで土地が比較的安価な地域では、1000万円以内で家を建てることが現実的に可能となります。

政令指定都市から90分の距離に位置するような低コストの土地を活用すれば、リーズナブルな価格で自分だけの住まいを手に入れることができるでしょう。

東京一極集中の時代でしたが、今後は空飛ぶタクシーや自動運転車などが普及すれば地方活性化の時代に突入することでしょう。

自宅で仕事ができる時代にもなっています。都会にこだわる必要性は今後どんどん減少していくことになります。

3Dプリンターの今後の課題点

日本ではセレンディクス社の3Dプリンター住宅が庶民にとって最も希望の存在となっています。

現時点での課題点を私なりに考察してみました。

収納スペースがほとんどない

収納スペースがないと家財道具は床に置くか、別にタンスなどを買って収納するしか方法がありません。

そうすれば部屋が狭くなってしまいます。安いのであまり贅沢も言えませんが、収納スペースはやはり欲しいところです。

セレンディクス50では収納部屋がありますが、細長い三角形のデッドスペースを利用しただけなのであまり実用性がありません。

基礎工事や内装工事、電気工事は別途必要

50平米の家を550万円ということですが、実際に住むにはこれだけでは足りません。土地代のほかに基礎工事、内装工事、電気工事が必要です。

セレンディクス50の550万円というのはあくまでグロスということで考えた方がいいでしょう。それでも通常の新築よりは安いですけどね。

込々で1000万円ならば土地付きの中古住宅も視野に入ってきますが、雨漏り物件や断熱材が入っていないなどケースもあるので目利きが必要です。

ちなみにセレンディクス社の場合、外壁が二重構造になっていて、その隙間にビーズ状の断熱材を入れる形になりますので高い断熱性を維持できるようです。

軒がない

セレンディクス社の現時点のモデルには軒がありません。最近の住宅は敷地に目いっぱい建物を建てるために軒ゼロ住宅が多いようですが、雨の日に玄関に入る時に濡れてしまいそうです。また、雨風の時に壁にもろに雨水があたってしまい、壁にクラックがあると浸み込んでしまって崩落の危険が高まります。

壁に防水の塗料を塗っても経年劣化でクラックが入れば意味がなくなります。

かと言って軒があると、暴風の時に屋根部分に負担がかかりクラックの原因にもなります。難しいところですね。

しかし、平屋であれば普段から外壁のクラックを点検しやすいので、修繕していけば長持ちするのではないでしょうか。

3Dプリンター住宅で新しい住まいを

色々書きましたが、3Dプリンター住宅は、低コストで高品質な住宅を提供する革新的な建築技術です。

やはり天災から命を守ってくれる安心というのは計り知れません。

1000万円以内で家を建てる夢が現実になるかもしれません。

セレンディクス社の飯田cooは非常にやり手の方です。様々な企業の力を結集させて、いかなる困難も排し、住宅ローンのない世界を確実に実現してくれるでしょう。

30年を超える住宅ローンが国民を苦しめる元凶の一つなのです。

現段階(2024年)ではプロトタイプ(試作)のみですが、そう遠くない将来に第二世代、第三世代のバージョンがリリースされて、劇的な進化を遂げると思います。

将来の住まいづくりを考える際には、3Dプリンター住宅の可能性も検討してみてはいかがでしょうか。

新しい生活のスタートにぴったりな選択肢かもしれません。

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